転職エージェントは何社登録するべきか迷っていませんか?
「1社でいいのか、それとも2~3社登録したほうがいいのかな…」
「複数登録すると、やりとりや管理が大変にならない?」
「他に登録すると、いま登録しているところに申し訳ないかも…」
そんな風に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
私は、これまで30社以上の転職エージェントを利用し、10回の転職を経験しました。
その経験から言えるのは、複数の転職エージェントを上手く利用することが転職を成功させるカギだということです。
複数の転職エージェントを利用することで、様々な求人情報に出会えたり、いろんな視点からアドバイスを受けたり、相性の良いキャリアコンサルタントに出会えたりします。
これらは、一社のみの利用では得られない大きなメリットです!
そこで今回は、転職エージェントの複数利用について、私のリアルな体験を交えながら徹底解説します。
この記事を読むとわかること
- 転職エージェントを複数使うと何が変わる? 求人の幅が広がるだけじゃない!視点の違うアドバイスやリスク分散の方法も紹介。
- 転職エージェントは何社登録するのがベスト? 「多すぎても困るし、少なすぎても…」何社登録するべきかズバリお伝えします。
- 複数利用すると情報とスケジュールの管理が不安? 具体的な管理ツールや、効率的なやり取りのコツを共有します!
- 転職エージェントを複数利用しても問題ないの? このポイントをおさえておけば大丈夫!複数利用する際の注意点とコツをお伝えします。
それでは転職エージェントの複数利用について説明していきます!
👩💼 転職エージェントは複数利用しよう
それでは、まずは転職エージェントの複数利用に関する概要を見ていきましょう。
ここでのポイントは以下の3点です。
- 転職エージェントを複数登録するべき理由
- 転職エージェントはタイプごとに絞る
- 転職エージェントはいつ追加する?
1.転職エージェントを複数登録するべき理由
転職エージェントを複数登録することで、より多くの選択肢が広がります。
転職エージェントごとに扱う求人や得意分野が異なるため、一社に依存すると求人案件が偏りがちになります。
たとえば、ある転職エージェントが日系に強い一方で、別の転職エージェントは外資系に特化している場合があります。
また、転職エージェントによって地域や職種の強み・弱みがあります。
複数の転職エージェントに登録すれば、各転職エージェントの強みを活かして、より自分に合った求人に出会える可能性が高まります。
2.転職エージェントはタイプごとに絞る
転職エージェントへの登録が多すぎると、スケジュール管理やエージェントとの連絡が負担になります。
私の経験から、まずは利用する転職エージェントをタイプごとに2〜3社に絞ることをおすすめします。
例)20代後半から40代の方へのおすすめの内訳
- 総合型タイプを2社:幅広い求人情報を得られる
- 特化型タイプを2社:専門的な求人やアドバイスを受けられる
- 個人商店タイプを1社(必要なら):寄り添ったキャリアアドバイスを受けられる
私のように転職回数が多い人や外資系企業を狙っている人は、総合型タイプからの紹介が少なくなる傾向があります。
その場合、特化型タイプを追加しても良いかと思います。
まずは、自分が負担にならないと感じる数で試してみて、相性や紹介求人の数に応じて追加を検討しましょう!
3. 転職エージェントはいつ追加する?
いま登録している転職エージェントで、「転職活動が上手くいってないな・・・」と感じ始めたら追加を検討しましょう。 たとえば、登録して数か月経つのに条件に合った求人紹介がまったくない、コンサルタントからの連絡もない、という場合です。
この場合、あなたがその転職エージェントのターゲットになっていないと考えられます。
追加するタイミングの目安
- 登録して3か月程度経過しても条件に合った求人の紹介がない
- 応募しても、応募結果の連絡がない、書類選考で不採用の状態が続く
転職エージェントを追加する場合、現在の転職エージェントとは違った強みや特徴を持つところを検討しましょう。
✨ 転職エージェントを複数利用するメリット
次に転職エージェントを複数利用するメリットについて説明します。
転職エージェントを複数利用するメリットはこちらの5つです!
- 多くの求人に出会える
- さまざまな視点から書類添削や面接のアドバイスを受けられる
- 相性の良いキャリアコンサルタントに出会える
- リスク分散しながら転職活動を効率化することができる
- 転職エージェントは何社利用しても無料
これらの5つのメリットを活かしつつ、次に説明するデメリットを避ける方法を意識すれば、転職活動の成功確率がグッと上がります!
1.多くの求人に出会える
転職エージェントによって取り扱う求人情報が異なるため、複数登録することで求人の幅が広がります。
特に非公開求人は転職エージェントごとに独自のネットワークで持っていることが多く、登録数を増やすことで非公開求人の紹介を増やすことができます。
求人の強みの例
- 転職エージェントA:外資系求人に強い
- 転職エージェントB:IT業界の求人に特化
- 転職エージェントC:ハイクラスの求人が豊富
- 転職エージェントD:特定の地域の求人に特化
違った特徴や強みを持つ転職エージェントを利用することで機会損失を避けることができます。
2.さまざまな視点から書類添削や面接のアドバイスを受けられる
転職エージェントやコンサルタントによって得意分野やサポートのスタイルが異なるため、書類の添削や面接指導も多角的に受けられます。
たとえば、
- 多くの求人に出会える
- さまざまな視点から書類添削や面接のアドバイスを受けられる
といった形で、それぞれの強みを活かせます。
3.相性の良いキャリアコンサルタントに出会える
複数の転職エージェントを利用することで、自分に合うコンサルタントを見つけやすくなります。
私が30社以上の転職エージェントに登録して実感したことは、基本的にはどの転職エージェントのコンサルタントもプロ意識をもってサポートとしてくださるのですが、やっぱり相性はある、ということです。
コンサルタントの対応や提案力が自分に合うかどうかで、転職活動の成果に大きな差が出ます。
4.リスク分散しながら転職活動を効率化することができる
一つの転職エージェントだけに頼ると、求人の質やタイミングに左右されるリスクがあります。
複数の転職エージェントを使えば、一社からの紹介が途切れても他の転職エージェントで活動を継続でき、機会損失を防ぐことができます。
特に転職時期の期限がある方は、複数の転職エージェントを利用して一つの転職エージェントに依存するリスクを解消しておきましょう。
5.転職エージェントは何社利用しても無料
登録者は転職エージェントのサービスを無料で利用することができます。
転職エージェント側の報酬は採用企業から支払われるため、費用を気にすることなく複数の転職エージェントに登録できます。
そのため、時間と手間さえ許容できる範囲であれば、登録者は思う存分それぞれの転職エージェントのメリットを受けることができます。
🌀 転職エージェントを複数利用するデメリット
いっぽう、転職エージェントを複数利用することにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
転職エージェントを複数利用するデメリットはこちらの3つです。
- 登録した数だけ面談やその後のやり取りを行う必要がある
- 情報量が増え、スケジュール管理が大変になる
- 転職エージェントとの深い信頼関係が築きにくい
解決策もあわせて紹介しますので、転職エージェントを複数利用する場合には、これらのデメリットを解消しておきましょう。
1.登録した数だけ面談やその後のやり取りを行う必要がある
複数の転職エージェントを利用すると、その分面談やその後のやり取りが増えます。
例えば、各転職エージェントと登録後に1時間の面談を設定している場合、3社登録していれば最低でも登録時に3時間確保する必要があります。
さらに、面談後のフォローアップや応募書類の修正などのやり取りも増えるため、時間的な負担がより大きくなりますよね。
解決策
求人の質やコンサルタントの相性によって優先順位を付けて、頻繁に連絡する転職エージェントとそうでないエージェントを使い分ける。
2.情報量が増え、スケジュール管理が大変になる
複数の転職エージェントを利用すると、求人情報や面接スケジュールが多岐にわたり、管理が難しくなってきます。
特に、異なる転職エージェントから同じ企業を紹介された場合(これは結構あります)、応募状況の把握が煩雑になりかねません。
解決策
求人情報や応募状況はExcelや管理ツールで情報管理を一元化しましょう。
3.転職エージェントとの深い信頼関係が築きにくい
転職エージェントの登録数が多いと、各コンサルタントと密に連絡を取るのが難しくなり、結果として信頼関係が築きにくくなることがあります。
コンサルタントとの関係性が浅いと、こちらの希望や状況を正確に伝えきれず、結果としてミスマッチが起こりやすくなります。
解決策
登録した中から相性の良い転職エージェントを選び(必要であれば入れ替えも検討し)、優先的に信頼関係を構築することが重要です。
4.転職エージェントを複数利用する際の注意点
それでは、実際に転職エージェントを複数利用する際の注意点を説明します。
注意点は以下の5つです!
- 併用していることを各エージェントに伝える
- 転職エージェントの優先順位を整理する
- スケジュールや書類の管理を徹底する
- 各転職エージェントと小まめに連絡を取る
- 同じ求人に複数の転職エージェントから応募しない
これらのポイントを注意していれば、効果的に複数の転職エージェントを利用できるようになります。
1.併用していることを各エージェントに伝える
登録している転職エージェントには「複数のエージェントを併用している」ことを伝えておきましょう。
特に、別の転職エージェントで応募や選考が進行している場合は進捗も合わせて共有しましょう。
他の状況をオープンにすることで、転職エージェント側も他社との兼ね合いを考慮しながらサポートすることができます。
2.転職エージェントの優先順位を整理する
転職活動が進んできたら、主に利用する転職エージェントの優先順位を整理しましょう。
その方が、効率的に連絡を取り合えますし、担当のコンサルタントとの信頼関係を築きやすくなります。
私は以下のポイントによって利用する転職エージェントの優先順位を整理しています。
優先順位のポイント
- 最も希望に合った求人を紹介してくれる
- コンサルタントとの相性が良い
- 採用企業と密にコミュニケーションが取れており、採用背景の深掘りができている
3.スケジュールや書類の管理を徹底する
転職活動においては、応募先や面接の日程、提出済みの書類などを把握しておくことが重要です。
状況を把握し、管理しておかないと、応募の重複や書類の取り違えが起きるリスクがあります。
また、採用企業にも自己管理ができない人との印象を与えかねません。
転職エージェントを複数利用する場合は、ツール等を使ってしっかり管理するようにしましょう。
おすすめの管理方法
- ExcelやGoogleスプレッドシートで進捗を記録
- 転職管理マイリスト等のツールで一元管理
4.各転職エージェントと小まめに連絡を取る
転職エージェントとの連絡を継続することは、今回の転職でだけではなく、今後のキャリアにおいても重要です。
コンサルタントは多数の登録者を抱えていて、日々新しい登録者の対応にも追われています。
その中で、コンサルタントに対して自分の存在感を示し続ける必要があるからです。
定期的に連絡を取ることで、コンサルタントが最新情報を把握し、適切な求人を紹介してくれたり、アドバイスを提供してくれたりします。
5.同じ求人に複数の転職エージェントから応募しない
応募前に必ず別の転職エージェントから既に応募していないか再確認しましょう!
また、同じ求人に既に転職サイトや企業の採用ページから応募していた可能性もあります。
同じ求人に何回も応募すると、企業側から「自己管理ができない人」との悪印象を与えかねません。
管理ツールを使って、しっかりと過去の応募履歴も整理しておくようにしましょう。
❇️ 転職エージェントの選び方と併用のコツ
転職エージェントを複数利用する際の注意点に続いて、転職エージェントの選び方と併用のコツについて以下の3点を説明します。
- 転職エージェントの選び方
- 総合型と特化型を組み合わせて登録
- 応募する転職エージェントの選択は超重要!
これらのコツをおさえて、機会損失のリスクを回避しながら効率的に転職エージェントを利用しましょう。
1.転職エージェントの選び方
転職エージェントは、以下のポイントに注意して、自分に合ったところを選びましょう。
チェックすべきポイント
- 求人の質と量:自分が希望する業界や職種にどの程度の強みがあるか。
- コンサルタントの質:情報の独自性や適切なアドバイスがもらえるかどうか。
- スピード感:連絡の早さや面談のスケジュール調整がスムーズか。
自分に合った転職エージェントの選び方についてはこちらのコラムで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください!
2.総合型と特化型を組み合わせて登録
転職エージェントは、総合型と特化型をバランスよく組み合わせて登録するのがおすすめです。
- 総合型:幅広い求人情報を提供しているので、業界や職種を絞っていない人に適しています。
- 例:doda、リクルートエージェント
- 特化型:特定の業界や職種、ハイクラス求人などに強いエージェント。
- 例:Forkwell、JACリクルートメント
強みの違う転職エージェントを併用することで、幅広い選択肢と専門的なサポートの両方を受けられるため、効率的に転職活動を進められます。
組み合わせのポイント
- 総合型エージェントから幅広い求人情報を得て、転職市場全体の状況を把握する。
- 特化型エージェントから希望の業界や職種に特化した専門性の高いサービスを受ける。
3.応募する転職エージェントの選択は超重要!
転職活動をしていると、複数の転職エージェントから同じ求人案件を紹介されることもあります。
その場合、応募する転職エージェントの選択はとても重要です!
私が応募を依頼する転職エージェントを選ぶ際にチェックするポイントは次の4つです。
応募を依頼する転職エージェントのチェックポイント
- コンサルタントから得られる情報の質:求人票に記載されていない情報を得ることができれば、ライバルに差をつける志望動機や逆質問を用意できます。
- 面接官の情報:面接官の経歴等を提供してもらえると、面接官に刺さる回答を準備することができます。
- 過去の成約実績:過去に応募企業に紹介した人材が採用された実績があれば、内定に至るまでの選考プロセスや採用企業が重視するポイントの理解も深いです。
- 自分のスキルと希望の理解度:コンサルタントが自分のスキルや希望を深く理解していると、採用企業に効果的にアピールしてもらえます。
少しでも選考の通過率を上げるために、自分にとってベストの転職エージェントから応募することが重要です!
✅ 転職エージェントの絞り込みと追加
転職活動を開始した時から自分のスキル・経歴・希望条件に変化があると、利用する転職エージェントのメンテナンスが必要になってきます。
ここでは以下の2点について見ていきましょう。
- 転職エージェントを絞り込む基準
- 転職エージェントの追加も検討する
利用する転職エージェントを定期的に見直して、必要に応じてアップデートしましょう!
1. 転職エージェントを絞り込む基準
転職活動が進むにつれて、メインで利用する転職エージェントを絞ることが効果的です。
転職エージェントとのコミュニケーションには時間と手間がかかります。
また、登録はしたものの、期待していたサービスではなかった、ということもあるからです。 絞り込む際の基準として以下の項目を参考にしてください!
絞り込みの基準
- 求人の質:希望に合った求人が多い転職エージェントを優先。
- コンサルタントの対応:親身で提供してくれる情報の質が高いコンサルタントの存在。
- 連絡のスムーズさ:質問や依頼に対する対応が早く、スケジュール調整もスムーズ
特に「このコンサルタントなら信頼できる!」と思える人がいる転職エージェントに集中すると、転職活動がより効率的になります。
ただし、転職エージェントを絞り込んでも、機会損失を避けるために他の転職エージェントの登録は継続しておくことをおすすめします。
私の場合、登録後にいくつか紹介はあったものの、あまり希望にマッチした案件がなかったため、そのまま放置していた転職エージェントがありました。
ところが、まったく連絡がない状態が3年経過した後、突然あるエンタメ企業のポジションの紹介があり、実際に入社に至りました。
メインで利用する転職エージェントは絞りつつ、他の転職エージェントも可能な限り登録だけは維持しておくのがおすすめです!
2.転職エージェントの追加も検討する
転職エージェントを絞り込み、時間の余裕ができたら他の転職エージェントを追加することも検討しましょう。
私はこれまで30社以上の転職エージェントに登録してきましたが、転職エージェントを追加するときのポイントは以下のとおりです。
転職エージェントを追加するときのポイント
- SNS・転職サイトで呼び込む:LinkedIn等のビジネスSNSや転職サイトのプロフィールを充実させて、転職エージェントからのコンタクトを呼び込みます。 この場合、転職エージェントが紹介したい案件を持っている可能性が高いです。
- 知人に紹介してもらう:知人や元同僚が転職した場合には、どの転職エージェントを利用したか聞いてみてください。 もし自分にも合いそうであれば、紹介してもらいましょう。
- コンサルタントの情報発信をチェック:SNS等で転職活動に関する情報を発信しているコンサルタントも多いです。 発信内容をチェックして、自分の価値観に近いコンサルタントであれば、ぜひコンタクトしてみましょう。
長いキャリアにおいては、自分の仕事観や希望条件も変わってきます。
転職エージェントにはそれぞれの強み・弱みがありますので、常に自分の現状に合わせてアップデートするようにしましょう!
🍀 転職エージェントは賢く複数利用:まとめ
以上、今回は転職エージェントの複数利用について利用者の目線で解説しました。
転職エージェントを複数利用することは、あなたの転職活動を成功に導くための強力な武器となります。
転職エージェントを複数利用するメリットをおさらい!
- 多くの求人に出会える
- さまざまな視点から書類添削や面接のアドバイスを受けられる
- 相性の良いキャリアコンサルタントに出会える
- リスク分散しながら転職活動を効率化することができる
- 転職エージェントは何社利用しても無料
これらのメリットは、転職活動における大きなアドバンテージとなります。
しかし、やみくもに多くの転職エージェントに登録するのではなく、自分に合ったところを絞り込み、質の高い関係を築くことが重要です。
複数利用による情報過多やスケジュール管理の煩雑さといったデメリットには、管理ツールなどを利用すれば適切に対処することができます。
転職は、人生における大きなインパクトを与えかねません。だからこそ、少しでも多くの選択肢をもって戦略的に進める必要があります。
いま転職エージェントには登録していない方や、一社しか登録していない方は、ぜひ転職エージェントへの登録・追加を検討してみてください!
この記事で紹介した情報やノウハウが、自分に最適な転職エージェントとの付き合い方を見つけるヒントとなれば幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございました!また次回の記事でお会いしましょう!
✏️ にぬきたまご
これまで主にエンタメ業界で10回の転職を経験。日系、ベンチャー、外資系に勤務。現在は11社目の企業で執行役員として勤務中。
【転職活動の実績】
- 転職回数:10回
- 応募:200社以上
- 登録転職エージェント数:30社以上
- 登録転職サイト:10社以上
これまでの転職活動の経験を活かして、2020年より転職ブログを運営。応募者の目線で転職活動のお役立ち情報を発信中。
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